2018年。いよいよその時がやってきました。
イチロー選手(以下イチロー)の引退。マリナーズの特別アドバイザー就任という異例の形で現実となりました。ただ、まだ選手として出場する権利があるので「実質の引退」という表現にとどめておきます。
イチローが現役引退した後、メジャーから受け取る年金はあるのか?また受け取るならその額はいくらになるのか?調査しました。
調べてみると、イチローには年金や特別アドバイザー以外にも秘密兵器があることが分かりましたので、そちらも合わせてお伝えしていきますね。
メジャーには年金制度がある
メジャーリーグには条件をクリアした選手を対象に年金制度が設けられています。
その条件とは、メジャー(1軍)での選手登録が1日でもあること。10年以上選手登録期間があると満額が支給されます。(1軍の登録年数に応じて年金額が増えていく)
年金受給資格は、
(中略)
1日以上のアクティブリストへの登録(=一軍登録)があれば年金の受給資格を得ることができます。
まあ、常識的に考えるとたった1日の1軍登録ではもらえる金額は微々たるものだと思いますが、1日でも在籍することで年金受給資格が得られることには驚きです。
気になるその年金の額はいくらか?
在籍10年で満額受け取る選手の場合、受け取り開始時期を65歳とすると、確定給付部分が6389ドル(月額)、変動給付部分が3000ドル(同)となり、月額9389ドル(約82万6000円)、1年で11万2668ドル(約1000万円)を受け取る計算になります。
引用元:松井がもらう年金はいくら?
その金額は日本円で約1,000万円!なんとも桁違いな金額です。毎年の年金ですよ。さすがメジャーリーグ。
支給条件の話に戻りますが、もしかしたら10年の在籍期間という条件は一般的には短い印象を持つかもしれません。
しかし、考えてみてください。世界最高峰のメジャーリーグには全世界から選手が集まってきます。その中でも1軍登録されるのは、わずか40名。チーム数が約30チームあるので毎年1,200名しか登録できない狭き門なんです。
それを10年間ですから、一流選手しか残れないのは簡単に想像できると思います。
ちなみに、日本人で10年以上メジャー登録があるのは、野茂英雄選手、イチロー、大家友和選手の3名といったところでしょうか。あの松井秀喜選手や黒田博樹選手でさえ10年の壁は超えていないんです。
金額は大きいですが、満額受給には厳しい条件があるのもメジャーらしいですね。
イチローが受け取る驚愕の金額とは?
特別アドバイザーの契約金額は今の所わかりませんが、実はイチローの収入源はこれ以外にもあります。
08年から今季までのマ軍との5年契約では、
(中略)
残りの「9000万ドル-(1200万ドル×5年)=3000万ドル」は、5%の利息を付けて、2013年から2032年までの20年間に渡って、分割払いされる契約になっていた。「3000万ドル÷20年=150万ドル」。つまり、「150万ドル×年利5%」ずつが、イチローが59歳になる2032年まで支払われる計算だ。
イチローは2007年にマリナーズと5年総額9000万ドル(当時で約110億円)で契約延長して、6000万ドルは再契約金、年俸として2012年までに受け取りました。
残りの3000万ドルについては、2032年まで20年間で分割して支払われることになっているので、イチローは59歳まで毎年157万5000ドル(約1億9000万円)を受け取ることが確定しているのです。
これは年金とは異なりますが、野球選手として50代ではプレイ出来ない可能性が高いので年金的な役割を担ってくれる財源となります。
更に、65歳からは(もちろん前倒しで受給もできる)満額支給のメジャー年金が毎年1000万も支給されることから、イチローの場合このまま引退して特に何も働かなくても問題なく生きていくことができます。
(もちろん、散財してはダメですが。でもイチローに限ってそれはやらなさそうですね。証券会社のCMにも出ていますし)
イチローの場合、メジャーでも過去何人いるか分からないくらいずば抜けた活躍ぶりなので、これくらいの生活が保証されるのかもしれませんが、それにしても凄すぎます。
ちなみに日本人プロ野球選手はというと
日本にもプロ野球年金はあります。日本では10年以上の選手登録があれば、資格を得ることができ、仮に2軍選手でも対象です。
年金支給期間は55歳から死亡するまでの終身年金で、金額は約120万円となっています。
金額こそメジャーとは桁が違うにしても、2軍選手でも年金受給の対象になるのは、選手としてはありがたいですし日本らしいですね。
まとめ
やはりメジャーの年金制度は、桁が違い過ぎる印象ですし、イチローの安定っぷりは圧巻。
過去、日本球界で実績を残し、海を渡りメジャーリーグに挑戦する人は何人もいましたが、その中でも5年間もメジャー登録される人はほんの僅かしかいません。
満額年金の受給対象になるには、とても狭き門です。
一方、日本球界にも年金があり、金額はメジャーには全然及びませんが、2軍選手でも受給対象になります。
活躍した人には手厚い保証をするメジャー、プロ選手全体を保証しているのが日本。それぞれ年金制度に、大きな違いがあるのはとても面白いですしお国柄ですね。
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